おまかせサーバサービスご利用のお客さま へ

おまかせNews 7月号をお届けします。

 今月は、6月14日にリニューアルしました「ログ分析サービスの有効
な活用方法」とウィルスメールでお困りの方のための「受信メールの
発信元の調べ方」についてお話させていただきます。

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      おまかせNews − 2004年7月号
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目次: 1.ログ分析サービスの有効な活用方法
     2.受信メールの発信元の調べ方
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1.ログ分析サービスの有効な活用方法
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 「ログ分析サービス」は、ホームページのアクセス状況等の情報を
統計的に得ることが出来るサービスです。この情報を活用することに
より、マーケティング、ホームページのリニューアルやデザインの検討
に役立てることが出来ます。

 今回は「ログ分析サービス」で得た分析結果とその活用方法の具体例
をご紹介いたします。

 1)自社のホームページのアクセス数がわかる

   アクセス数を日別・月別等、時系列に比較することで、効果的な
  PRを打つことが出来ます。
  
   例えば、毎月5日頃にアクセス数が多いと分かれば、5日に新しい
   コンテンツや注目させたいコンテンツを掲載することにより、他の
   日に掲載することに比べてPR効果が高くなると言えます。


 2)ホームページのページ毎のアクセス数がわかる

   アクセス数を比較することで、ホームページの構成をわかり易く
  変更することに利用出来ます。

   例えば、
   「商品紹介ページ(a)」 → 「商品申込み(入力)ページ(b)」
   というページ構成で、(a)のアクセス数は多いが(b)のアクセス数
   が少ない場合、(a)から(b)への導線(※1)がうまく出来ていない
   ことが考えられます。
   その場合は(b)への入り口をわかり易くする対策(リンクボタンの
   強調など)の検討をお勧めします。
   

 3)どのサイトから自社のホームページにアクセスがきているかがわかる

   この分析結果から、Web広告費の削減やSEO対策(※2)が可能になり
  ます。

   例えば、複数の他社ホームページに自社のホームページの広告を
  掲載している場合、アクセスランキングの上位のホームページが自社
  のホームページへのアクセスに貢献していると言えます。そのため、
  上位以外の他社ホームページへの広告掲載を取りやめる等の選別に
  より広告費を抑えることが出来ます。

   また、検索エンジンでどのキーワードで検索されているか、どの
  ディレクトリから検索されているか等も知ることができるので、
  効果的なキーワードを組み合わせるといったSEO対策を実施すること
  も可能になります。

もちろん、分析結果からは他にも多くのこと(例えば、お客様がホーム
ページ内で迷子になって見てもらいたいページに辿り着いていない等)
が、わかりますので、「ログ分析サービス」を是非ご利用下さい。

(※1)「導線」とは「ホームページを見ているお客様がホーム
    ページ内をどのように辿るか」という概念です。
(※2) SEOとは Search Engine Optimization の頭文字を取ったもので
    一般に「検索エンジン最適化」技法と呼ばれ、例えばgoogleなど
    のロボット型検索エンジンに特定のホームページを上位表示させる
    ための手法です。

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2.受信メールの発信元の調べ方
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 最近、おまかせサーバサービスのサポートセンタにウィルスメール
でお困りのお客様から「このウィルス(メール)はどこから発信されたか
わかりますか?」というお問い合わせをいただくことが多くなりました。
詳細をお聞きすると、差出人は取引先や知り合いの方の名前にはなって
いるものの、その方に確認するとそのような(ウィルス)メールは出して
いないと言われたので、お客様自身でメールの発信元を調べる方法がないか
ということでした。

 そこで今回は「メールがどこを経由して送られてきたか」という経路
情報も調べることが出来る「メールのヘッダ情報(以下ヘッダ)の見方」
についてお話をしたいと思います。

○ヘッダの閲覧方法
Microsoft OutlookExpressを含む一般的なメールアプリケーションであれば、
送られてきたメールの「ヘッダ」という情報によって、経路も含め詳細の
情報がわかります。

Windows版Microsoft OutlookExpressを例にとって実際にヘッダを見て
みましょう。

1)送られてきたメールを一つ選び、メールを開きます。

2)「ファイル」メニューから「プロパティ」を選択します。

3)「詳細」というタブをクリックします。

ここで表示されるのが、選択したメールの「ヘッダ情報」になります。

○ヘッダの意味
ヘッダの情報は、下記の例で示すように項目毎に「:」で区切られて
左項と右項に分かれています。
それぞれの項目の意味は以下のとおりです。(表示順ではありません。
またお使いのメールアプリケーションによっては、以下の項目の一部
がない場合もあります)

From:差出人アドレス
Sender:Fromの差出人アドレスとは異なる場合の差出人アドレス(※3)
To:宛先アドレス
Cc:カーボンコピー
Reply-To:返信先アドレス
Message-Id:メールに一意につくID
Subject:タイトル
Date:差出時間
Return-Path:エラー返信先アドレス
Received:配送経路(複数のサーバやアクセスポイントを経由した
          場合はこの行が複数になる)

これ以外にも「X-Mailer」「Content-Type」など数多くのヘッダの項目
が存在しますが、ほとんどのヘッダで目にする項目や、特に重要な項目
を説明しています。

今回はこの中で、「Received」(配送経路)についてお話したいと
思います。

○「Received」(配送経路)について
上記にあげたヘッダ情報は、全て「信頼できる情報」ばかりとは限りません。
最初のお問い合わせの例で書きましたように「コンピュータウィルス(以下
ウィルス)」によって「From:」が書き換えられる(詐称される)という
お話は、5月号のおまかせニュースでも取り上げました。
では、
「受け取ったメールは、本当はどこから送られてきたか?」
ということを調べたい場合、どの項目を注目すればよいのか?
それは「Received」という項目です。(※4)

以下の例で、Receivedを見てみましょう。

例)

Received: from omakase.jp (example.co.jp [192.0.2.1])
by scan1.omakase.jp (Postfix) with ESMTP id ABCD12345
for <info@omakase.jp>; Thu, 15 Jul 2004 08:24:55 +0900 (JST)

弊社のサーバで受け取ったメールのReceivedの場合は、

from 発信元情報 by 受信サーバ情報 for 送られるべき宛先

という形式になっています。上記例の中で見ると
from omakase.jp (example.co.jp [192.0.2.1])
となっていますが、実は「from」の直後にあるホスト(アドレス)は
詐称可能なため、(もちろん正常なメールであれば、正しい情報ですが)
その直後の(  )の中に注目し、そこに記載されているIPアドレスとホスト
情報
example.co.jp [192.0.2.1]
が本来のメール発信元ということになります。

(実際には「Received:」が2行以上ある場合もありますが、その場合は、
一般的に「下の段」にあるほど、メール送信者に近い情報となりますので、
発信元を特定するためには一番「下の段」のReceived:の右項に注目します。)

最後に、ヘッダでわかることは他にもあります。ヘッダについてご質問等が
ございましたら、おまかせサーバサービスセンタまでお問い合わせ下さい。

次回のおまかせニュースでは、「Receivedから得られたIPアドレスは
どの組織が利用しているか」を調べる方法についてお話する予定です。

(※3)例えばメーリングリスト(ML)への発言はFromの差出人アドレス
    からされますが、全員に配信するのはMLのオーナーから、という
    意味で、MLのサーバーが自動で「Sender: MLオーナーのアドレス」
    を付加してから配信する場合に利用されます。
(※4)ウィルスチェックサービスをご利用のお客様の場合、ウィルスが
    発見された際に「report@virus-scan.jp」から届くウィルスレポート
    内の本文中に引用されているヘッダ情報でも「Received」による
    ウィルス発信元の特定が可能です。

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